「認定保育士」制度の創設で保育士の質向上を目指す~杉村代表理事らが記者会見

今月9日に当連盟の杉村栄一代表理事のほか、貞松成、渡辺竜太、井口智明の各理事が東京都庁記者会見室で記者会見を行い、保育園などで増加している発達障害や不適切保育などの課題に理解を深め、問題に対応できる「認定保育士」制度の創設に取り組んでいくことを集まった報道陣の皆様に説明いたしました。

この日の記者会見のポイントは以下の通りです。

  • 保育現場では障害を持つ子供たちや外国籍の子どもたちも多い。ネグレクトと呼ばれる状況にある子どもたちもみられるなど、多様化する子どもに対応する知識を持った保育士は少なく、新たに「認定保育士」制度を創設して資格を付与することで定着率の向上や待遇改善も狙う。
  • 日本保育連盟は5月に大学教授や保育事業者らによるワーキンググループ(WG)を立ち上げ、年度内に研修カリキュラムを作成。来年4月の制度開始を目指す。「認定保育士」の資格取得における研修は概ね10カ月程度を見込んでいる。
  • 高度化し専門分化が進む医療現場で高い看護を実践できると認められた看護師を「認定看護師」制度を参考にしていく。
  • ADHD(注意欠如・多動性障害)など発達障害の問題を抱える子どもは、認知度の高まりとともに近年増加傾向にあり、乳児期から幼児期に移行する際の18カ月健診前に入園したり、入園面接がないため、保護者の認識のないまま入園する園児も少なくなく、こうした園児に対応できる専門知識を持った保育士の育成を喫緊の課題とする。

杉村代表理事の話

「保育士の専門性の向上や待遇の改善、そして離職率をどう抑制していくのか、これらの課題は私が都庁(元福祉保健局長)に勤務していた時代ももちろんありましたが、これからの課題の改善は近年ますます重要となっています。一般社団法人日本保育連盟は、子どもたちの健全な成長と発達を支援する保育士の専門性を深めることを最大の使命として、その実現に向けて全力で努力していく所存です」

一般社団法人 日本保育連盟お知らせ「認定保育士」制度の創設で保育士の質向上を目指す~杉村代表理事らが記者会見