令和8年度東京都予算要望の団体ヒアリングに出席 認定保育士資格創設に向けた進捗状況を説明~都民ファーストの会、公明党主催~

 保育士の専門性、キャリア形成や待遇を向上させる認定保育士資格の創設を目指している一般社団法人 日本保育連盟(代表理事・杉村栄一)は9月3日、都議会で開催された都民ファーストの会東京都議団と都議会公明党が主催する令和8年度東京都予算要望ヒアリング(敬称略)に出席し、今年10月から星槎大学で開始される認定保育士資格認定プログラムなど、連盟が進める認定保育士資格の制度化と支援策について意見交換を行いました。ヒアリングでは、現場の声を直接議員へ届ける貴重な機会となり、議員からは現場の課題に即した具体的な質問や前向きな意見が寄せられました。

 東京都予算要望ヒアリングは、都議会主要会派が東京都の予算編成に関してさまざまな分野の団体や組織から社会課題や政策に関する要望を取りまとめ、小池百合子知事が行う来年度の予算編成に活かして貰うことを目的に実施されています。日本保育連盟は、認定保育士資格創設に向けた政策要望という観点から昨年に引き続いてヒアリングに呼んでいただきました。

認定保育士制度の意義について語る杉村栄一代表理事

 両会派のヒアリングではいずれも冒頭に杉村代表理事が、これまでの勉強会やワーキンググループの成果を報告した後、制度創設の社会的意義を強調し、「現場を支える認定保育士を育て、園に一人でも配置できるよう、東京都の力をお借りしたい」と挨拶しました。

 その後、貞松理事が制度の骨子と育成体制などについて①高度な専門知識を備えた「認定保育士」を各園に配置し質の高い保育体制の確立が目的②研修ではオンラインやオンデマンド中心の60時間カリキュラムに加えて実践を踏まえた論文審査を実施③第1期生10名はすでにほぼ充足しており、資格認定後の認定保育士には月額3〜5万円の手当を想定し、補助制度の検討を要望―などと説明しました。

配布された資料に熱心に目を通す都民ファーストの会の都議のみなさん

 これに対し、議員らは配布資料に目を通しながらカリキュラム内容や現場ニーズを踏まえた後、「専門資格を持つ人材を園に配置すれば、保護者の安心や信頼も高まるのではないか。行政がどのような形で関われるか検討したい」「人材確保が難しい地域でこの仕組みが生きるのでは」「仕事をしながら専門知識を学ぶこうした制度が東京発で全国に広がれば素晴らしい。後押ししたい」などの意見が相次ぎました。

ヒアリング冒頭で挨拶するまつば多美子・公明党政調会長

 認定保育士制度は看護分野の認定看護師制度をロールモデルにしており、資格の社会的認知が進むことで処遇改善の道につながることが期待されています。今回のヒアリングで、都議会主要会派の理解が進んだことは制度創設に向けて大きな前進といえるのではないかと思います。

【ヒアリングを行った都民ファーストの会東京都議団(敬称略)】
・増子博樹・都議会議長(文京区)
・森村隆行・団長(青梅市)
・おじま絋平・幹事長(練馬区)
・後藤なみ・政務調査会長(足立区)
・荒木ちはる・総務会長(中野区)
・小山有彦・顧問(府中市)
・あかねがくぼかよ子(杉並区)
・山内ひろし(目黒区)
・小川ゆうた(葛飾区)
・なかやましづ(板橋区)
・成清梨沙子(墨田区)
・高橋まきこ(中央区)
・遠藤ちひろ(南多摩)
・本橋ひろたか(豊島区)
・山田あさみ(江戸川区)
・松岡あつし(小平市)
・寺前ももこ(日野市)
・伊藤大輔(立川市)
・内山真吾(昭島市)
・高野たかひろ(世田谷区)
・斎藤和樹(荒川区)
・萩野稔(大田区)

【ヒアリングを行った都議会公明党都議団(敬称略)】
・まつば多美子・政務調査会長(杉並区)
・加藤雅之(墨田区)
・飯田健一(北多摩3区)
・大竹小夜子(足立区)
・竹平ちはる(江戸川区)

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