認定保育士制度をテーマに千葉県と初の意見交換 ~保育の質向上と療育支援の連携を確認~
一般社団法人日本保育連盟(代表理事・杉村栄一)は3月23日に千葉県庁を訪問し、岡田慎太郎・健康福祉部長ら幹部職員と面会し、保育の質向上と連盟が推進している認定保育士資格制度に関する意見交換を行いました。認定保育士制度について道府県レベルで本格議論が行われたのは初めてとなります。連盟側からは貞松成、日向美奈子(千葉支部長)、渡辺竜太の各理事に加え、会員で千葉県議の鷲見隆仁氏も同席。改めて保育現場における専門性の向上や人材定着の課題を示し、その解決策として千葉県における制度創設の必要性を訴えました。

協議では貞松理事が「保育士には明確な上位資格が存在せず、専門性が評価されにくい現状がある」と指摘。発達障害児への対応や保護者や就学支援など保育の役割が広がる一方で、既存の保育士のキャリアアップ研修だけでは現場のニーズに十分応えきれていないという認識を示しました。そのうえで、看護分野における認定看護師制度を参考に「専門性を見える化し、キャリアと処遇に結びつける仕組み」が必要だと強調しました。
千葉県側は当初、認定保育士資格制度を保育の質向上に関する施策として受け止めていましたが、議論を通じて療育や障害児支援の観点からの重要性にも言及。保育での適切な支援が、その後の生活の安定や社会参加に直結し「保育は療育の入り口になる」ことが改めて確認されました。
一方で、制度の実効性や持続性をめぐって他団体との連携や国への働きかけ、自治体としての関与の範囲などについて具体的な質疑が行われました。連盟では今後、国や業界団体との連携を広げる方針を示したうえで、「千葉県で先行的な取り組みが実現すれば、専門性の高い保育士の処遇改善や制度化に向けたモデルケースとなる可能性がある」と〝千葉モデル〟への期待感を示しました。
岡田部長は、認定保育士資格制度について「意義のある取り組みであり、課題はあるが、一歩ずつ前進していくことが大切」と語り、連盟も今後、制度の進捗や効果検証を継続的に報告していく旨を伝えました。
