認定保育士制度規程

第1章 総則

(目的)

第1条

一般社団法人日本保育連盟(以下「本連盟」という。)が実施する認定保育士制度は、特定の保育分野における高度な専門的知識、保育実践力、課題発見・解決力及び保育現場における判断力を備えた保育士を認定し、子ども及び家庭に対する保育の質の向上、保育現場における専門性の深化、並びに保育士の社会的地位の向上に寄与することを目的とする。この規程は本連盟が実施する認定保育士制度について、必要な事項を定める。

第2章 定義

(認定保育分野)

第2条

認定保育分野とは、本連盟が定めた発達障害支援、保護者支援、不適切保育の防止等をいう。

(認定保育士教育機関)

第3条

認定保育士教育機関とは、認定保育士を養成するために必要な教育課程、教員体制、学習環境及び評価体制を備えているものとして、本連盟の認定を受けた教育機関をいう。

(認定保育士)

第4条

認定保育士とは、認定保育分野において高度な専門的知識、保育実践力及び課題解決力を有する者として本連盟の認定を受けた保育士をいう。
認定保育士が果たすべき役割は、次に掲げるとおりとする。

(1)子ども及び家庭に対して、高度な観察、発達理解及び判断に基づき、水準の高い保育を行うこと。
(2)保育実践を通じて、保育士その他の保育関係者に対し、助言及び指導を行うこと。
(3)保育現場で生じる課題について、保育施設等の設置者、管理者、保育従事者、保護者その他の関係者からの相談に応じ、専門的な知見に基づき適切な助言を行うこと。
(4)保育現場の課題を研究的に捉え、改善策を構想し、保育の質の向上に資すること。
(5)認定保育士は自ら継続的に学び、その能力の開発向上に努めなければならない。

第3章 認定保育士認定委員会

(設置)

第5条

代表理事の諮問機関として、認定保育士認定委員会を置く。認定委員会は、次に掲げる事項を審議する。

(1)認定保育士の認定及び更新制度に関する事項。
(2)その他代表理事が必要と認める事項。

(構成)

第6条

認定委員会は、保育、児童福祉、発達心理、保護者支援、保育経営、研究方法その他関連分野の有識者及び実務経験者をもって構成する。

(1)委員は理事会の承認を経て代表理事が委嘱する。
(2)委員の人数は10人程度とする。

(任期)

第7条

委員の任期は2年とし、再任を妨げない。ただし、連続して6年を超えて就任することはできない。補欠又は増員により就任した委員の任期は、他の委員の残任期間とする。

(委員長及び副委員長)

第8条

認定委員会に委員長及び副委員長を置く。

(1)委員長及び副委員長は、委員の互選により選出する。
(2)委員長は、認定委員会を代表し会務を総括する。
(3)副委員長は委員長を補佐し、委員長に事故あるとき又は欠けたときは、その職務を代行する。

(会議)

第9条

認定委員会は、必要に応じて委員長が招集する。

(1)認定委員会の決議は、委員の過半数が出席し、出席委員の過半数をもって行う。
(2)認定委員会は、原則として非公開とする。
(3)委員長は必要と認めるときは、認定委員会に諮り、参考人の出席、資料の提出又は意見の聴取を求めることができる。

(議事録)

第10条

認定委員会の議事については、議事録を作成する。

(1)議事録は、原則として非公開とする。
(2)認定委員会は、審議の概要及び結果を理事会に報告する。

第4章 認定保育士教育機関の認定等

(認定審査の申請)

第 11 条

認定保育士を養成する教育機関は、本連盟の認定を受けなければならない。

(1)教育機関が認定を受けようとするときは、本連盟理事会に対し、申請書、教育課程表、教員一覧、評価方法、その他審査会が定める書類を提出しなければならない。
(2)申請を行う教育機関は、理事会が別に定める審査料を納入しなければならない。

(審査要件)

第 12 条

認定保育士教育機関の審査要件は、次に掲げるとおりとする。

(1)教育理念及び教育目的が、認定保育士制度の目的に適合していること。
(2)保育現場の課題解決に資する教育課程を備えていること。
(3)発達理解、保育内容、保護者支援、マネジメント、地域連携、研究方法、論文又は課題研究に関する科目を適切に配置していること。
(4)入学要件及び修了要件が明確に定められていること。
(5)教育を担当する教員について、必要な学識、実務経験又は研究業績を有していること。
(6)受講者の学修成果を適切に評価する体制を有していること。
(7)オンライン講義、対面又はライブ型研修、レポート、研究指導等を含む学習環境が整備されていること。
(8)教育課程の継続的な改善を行う体制を有していること。
(9)収支計画及び運営体制が安定していること。

(認定)

第 13 条

本連盟理事会は、前条の要件を満たす教育機関を、認定保育士教育機関として認定することができる。

(1)理事会は、認定結果を代表理事に報告する。
(2)認定を受けた機関は本連盟に対して認定料を納付しなければならない。
(3)代表理事は、当該教育機関を認定保育士教育機関名簿に登録し、本連盟公式ホームページにおいて公表することができる。
(4)認定保育士教育機関としての資格は名簿登録日から取得する。
(5)認定有効期間は認定日より5年とする。

(認定更新)

第 14 条

認定保育士教育機関は、資格の有効期間満了前に認定更新を受けなければならない。

(1)認定更新を受けようとする教育機関は、理事会が定める申請書類を提出しなければならない。
(2)認定更新の審査は、書類審査、実地調査、教育実績の確認、修了者の状況確認その他必要な方法により行う。
(3)認定更新を認められた教育機関は、認定料を納入しなければならない

(資格喪失)

第 15 条

認定保育士教育機関が、次のいずれかに該当するときは、その資格を喪失する。

(1)資格を返上したとき。
(2)認定更新を受けなかったとき。
(3)教育機関として存続しなくなったとき。

(取消し)

第 16 条

認定保育士教育機関が、次のいずれかに該当するときは、理事会の審議を経て、代表理事は認定の取消しその他必要な処分を行うことができる。

(1)偽りその他不正の手段により認定を受けたとき。
(2)正当な理由なく認定確認を受けなかったとき。
(3)一定期間、教育課程を開講していないとき。
()認定保育士制度の信用を著しく損なう行為があったとき。

第5章 認定保育士の認定等

(認定審査の申請)

第 17 条

次に掲げる要件を満たす者は、認定保育士の認定審査を受けることができる。

(1)日本国の保育士資格を有し、保育士登録を受けていること。
(2)保育士資格取得後、常勤で概ね5年以上の保育実務経験を有すること。ただし、理事会が別に定める場合はこの限りでない。
(3)認定保育士履修カリキュラムを受講することができる者は、保育士等キャリアアップ研修のうち本連盟が指定する4分野の研修を修了している者とする。
(4)本連盟が認定する認定保育士教育機関の教育課程を修了していること。
(5)保育現場の課題を研究的に整理し、課題解決に向けた成果物、論文、実践報告又はこれに準ずるものを提出していること。
(6)認定審査を受ける者は、認定保育士認定委員会が定める申請書類を提出しなければならない。
(7)受験者は、理事会が別に定める審査料を納入しなければならない。
(8)審査料の詳細や取り扱いについては別途、理事会で協議する。

(審査)

第 18 条

認定保育士認定委員会は、申請者に対し、原則として毎年2回、認定審査を実施する。

1 認定審査は、認定委員会が定める方法により行う。

2 審査においては、次に掲げる能力を総合的に評価する。

(1)子どもの発達及び保育内容に関する専門的理解。
(2)保育現場の課題を把握し、分析する力。
(3)保育実践を改善するための構想力及び実行力。
(4)保護者、職員、地域、関係機関との連携力。
(5)保育士に対する指導及び相談対応の能力。
(6)研究倫理及び専門職倫理に基づく判断力。

(認定)

第 19 条

認定保育士認定委員会は、審査に合格した者を認定保育士として認定する。

(1)認定を受けた者は、理事会が別に定める認定料を納入しなければならない。
(2)認定料に関する詳細については別途、理事会で協議する。
(3)代表理事は当該者を認定保育士名簿に登録し、本連盟公式ホームページにおいて公表することができる。認定保育士としての資格は、名簿登録日から取得する。

(認定証)

第 20 条

代表理事は、認定保育士名簿に登録した者に対し、認定証を交付する。

(認定更新)

第 21 条

認定保育士は、その能力の維持及び向上を図るため資格の有効期間は5年間とし、満了前に認定更新を受けなければならない。

1 認定更新においては、次に掲げる事項を審査する。

(1)保育実務又は保育関連業務への継続的関与。
(2)研修、研究会、学会、講習等への参加状況。
(3)保育現場における指導、相談、課題解決への関与。

2 病気、出産、育児、介護、海外滞在その他やむを得ない事情がある場合は、理事会の判断により、更新期間を延長することができる。

3 更新に関する詳細は、理事会が別に定める。

(資格喪失)

第 22 条

認定保育士が、次のいずれかに該当するときは、その資格を喪失する。

(1)資格を辞退したとき。
(2)認定更新を受けなかったとき。
(3)保育士登録を取り消されたとき。
(4)死亡したとき。

(資格停止)

第 23 条

認定保育士が、次のいずれかに該当するときは、認定委員会及び審査会の審議を経て、代表理事は資格の停止又は取消しその他必要な処分を行うことができる。

(1)偽りその他不正の手段により認定を受けたとき。
(2)認定保育士としての信用を著しく損なう行為をしたとき。
(3)重大な法令違反又は専門職倫理に反する行為があったとき。
(4)保育士登録を取り消され、又は保育士としての業務を行うことが著しく不適当と認められるとき。
(5)資格停止及び取消しに関する手続は、理事会が別に定める。

第6章 補則

(名称の使用)

第 24 条

認定保育士名簿に登録された者でなければ、「日本保育連盟認定保育士」又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。

(1)認定保育士は、名称を使用するに当たり、本制度が本連盟による民間認定制度であり、保育士資格そのものに代わる国家資格ではないことを誤認させてはならない。

(守秘義務)

第 25 条

理事会、認定委員会、ワーキンググループその他本制度の運営に関与する者は、職務上知り得た個人情報、審査情報その他秘密に属する事項を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

(個人情報の取扱い)

第 26 条 本連盟は、認定保育士制度の運営に当たり取得した個人情報について、関係法令及び本連盟の定める方針に従い、適正に管理する。

(委任)

第 27 条

この規程に定めるもののほか、認定保育士制度の実施に必要な事項は、理事会が別に定める。

(改廃)

第 28 条

この規程の改廃は、理事会の決議による。

附則

(1)この規程は、令和8年10月1日から施行する。
(2)この規程の施行前に本連盟が実施し、又は承認した認定保育士履修証明プログラムに関する取扱いについては、理事会が別に定める。
(3)制度開始初年度における認定審査、教育機関認定、認定料、更新期間その他必要な経過措置については、理事会が別に定める。